たまご新聞「卵の摂取量が多いほどうつ病のリスクが低い!」
広島県庄原市で採卵養鶏場を営んでいます、有限会社グリーンファームです。
5月7日の中国新聞で、働く男女を対象とした研究にて卵や淡色野菜の摂取量が少ないと抑うつ状態になりやすいとの記事がありましたので、もう少し詳しく見てみることに…
———–
山形県立米沢栄養大学の北林蒔子氏らの研究によると、地方自治体の職員423名を対象に、
食品群別摂取量と抑うつの関連を明らかにすることを目的として解析が行われました。
これまで鉄、亜鉛、マグネシウムなどの栄養素の欠乏とうつ病との関連性は研究されてきていますが、
食品群別での関連性はあまり研究されていないこと、特に日本の労働者を対象とした研究はこれまでになかったようです。
詳しい実験内容は原著を読んでいただいて…
抑うつ状態の有無で食品群別摂取量に違いがあった食品は、
いも類、その他の野菜類、肉類、卵類 でした。
さらにロジスティック回帰分析という、最適な方法を用いて解析を行ったところ、以下の3者ではうつ病へのなりやすさを示す値が高かったという結果になりました。
・卵の摂取量が少ない男性
・他の野菜の摂取量が少ない群と中程度群、卵の摂取量が中程度の女性
・他の野菜の摂取量が少ない場合および卵の摂取量が少ない女性
※卵の摂取量が「中程度」とは、一日の卵摂取量が卵半分程度、「少ない」とは3分の1以下程度です。
※他の野菜とは、緑黄色野菜以外の野菜です。
これは、男女ともに卵の摂取量が多いほどうつ病のリスクが低いことを示しています。
筆者らは考察で、卵の栄養素について触れていました。
・うつ病患者では、血漿トリプトファン濃度が低いこと
・セロトニン欠乏と抑うつ症状には因果関係があること
が分かっています。
トリプトファンは体内でセロトニンに変換されるため、トリプトファンを摂ることで脳内のセロトニン濃度を高め、うつ症状を改善する可能性があります。
そして、そのトリプトファン含有量ナンバーワン食材は卵なんです!!!
栄養摂取量レベルではなく、食材レベルでうつ病との関連性が示されたということで、
日常生活に役立つとても意味のある研究でした☆
ストレスの多い現代では、卵が欠かせないということが示されました!
毎日の食事に卵を取り入れて、心も体も健康に過ごしましょう!!